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「個性美学」理論は、生理学や発生学、物理学や色彩学など、幅広い科学の光をさまざまな角度から当てて、人間という存在、そして「美」の秘密を知ろうとする理論体系です。科学ではあっても、人間を細かく分解してゆくのではなく、ひとり一人が独自の個性をもちながら大自然の法則にしたがって生きている“トータルな存在”であることを忘れません。その底流にある人間観は東洋的ですが、合理的な客観性をいつも大切にして、抽象的な議論や独善に陥ることのないようにという創学者の遺志も守られています。 |
理論の応用範囲は広いものですが、昭和36(1961)年に大阪で第1回の講習会が開かれて以来、これまで尚美会グループは多くのテーマに取りくんできました。
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映 画
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黄金期の東宝映画・美粧部において「皮膚と健康」、「表情と感情」の関係に迫り、俳優のメイクや演技を指導 |
美理容
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「形と色」、「ラインと印象」の法則を駆使しての評論とニューモード創作、生理学に基づく美容法指導 |
和 装
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「神経と動作」の調和による理想的な着付け動作と「PLCV」*の構成によるトータルコーディネイト指導 |
健 康
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「体質と疾病」、「心と生きかた」の分析法である"健康視診"*による効果的な運動療法と生活全般の指導〜メディカルヨガの確立 |
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PLCV:それぞれ、ポイント、ライン、カラー、ヴォリュームのことで、それぞれの強弱の組み合わせですべての表現がなされるという理論。 |
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健康視診:顔に現れている信号から、体質、健康状態から思考の傾向までを読み取る方法。「コンピュータシステム」があり、希望によって診断を受けて生活の参考にすることができる。 |
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主な色を原色を基準に配置したもので、それぞれの特性が連続性をもっています。世界中で研究された結果、色の波動は身体や心に大きな影響を及ぼすことが知られるようになり、医学や商業デザインの世界で盛んに活用され始めています。 |
色の波調は形状のもつ印象と同一であるという発見は個性美学理論の独創的なものです。これによって、個性的な和装トータル・コーディネイトが可能になります。 |
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原色には、色料(ペンキ・絵の具など)の{赤・黄・青(厳密にはマゼンタ、黄、シアン)と、色光(光線・テレビ画面など)の{赤・青紫・緑}の三原色があります。ちなみにデジタルのフルカラー(24ビット画像)では1677万色も表現できるそうです。 |
それらの原色からほぼ無限の色が生み出せるのですが、それらの色と色の関係を一覧する「色環表」には、マンセル式(基本5色)、オスワルト式(基本8色)、PCCS・日本色研式(基本6色)などがあり、それぞれ固有の理論(原色または基本色の考え方)によって作られています。 |
「松島式相環表」では、この色料、色光、両方に共通する{赤・黄・緑・青}の4色を原色として採用しています。これらの四原色は、物理学的な他の原色とちがって、人間の心理的・生理学上からも意味のある選択です。 |
松島式相環表の大きな特徴として、8つの色相のイメージを形(シルエット)と対応させたことにあります。これで“形と色”“顔の印象と服装(色)の印象”の関係を正確に判断できるようになったのです。それぞれに1〜8の指数をあてています。 |
現在、カラー・コーディネイトの世界では、色調(カラートーン)の分析に{春・夏・秋・冬}の季節感を用い、顔色や表情にもこれらの四季を割りあてて似合う組み合わせを考えます。親しみやすい表現だといえるでしょう。しかし、やや主観的であいまいさが残ります。 |
創学者がコンピュータによる分析を念頭に組み立てた理論体系だけに、個性美学では極力客観性をたいせつにし、正確な表現を期しています。 |
さらに、平面的な分析にとどまらず、分析のレベルが「形(シルエット):VOLUME」から「色:COLOR」、「表情(線):LINE」、そして「アクセント(点):POINT」と、多重構造になっています。これは映画界、美容界といった、奥行きのある人間をトータルに表現する世界で使う理論を求められた背景によるものです。 |
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理論を学びたいかたは、「個性美学研究所」をご紹介します。 |
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