山口県・岩国南学園 ラーキー真澄さん
尚美流に出会って三年半、初めての全国大会。
選手はもちろん師範の先生方をはじめ、きものエキスパートの方々が一同に会する場所に一度は行ってみたいと思っていました。印象に残ったことは数知れず。
その中でも特に心に焼きついたこと、学園長の体力のすごさ。大会の運営の一部を担いながらも私たち生徒のことも気にかけ、完璧にフォローしてくださいました。
もうひとつは、決勝戦。予選の九分という制限時間から六分という速さで競う。高度に仕上げられた着付け技術と振袖や訪問着、そして留袖という日本が誇る伝統文化であるきもの。その姿は圧巻でした。
長崎県・長崎中央学園 松本 典子さん
日舞を習っているのですが、きものは見よう見まねで着ていたので、きちんと習ってきれいに着られるようになりたいと思い、加藤先生の教室に習いに行くようになりました。
裾の合わせ方からおはしょりの処理の仕方を教えていただき、日舞の教室の先輩方から「きれいに着られるようになったね」とお褒めの言葉をいただきました。また、今まではお太鼓も先輩に結んで頂いていましたが、今では自分で結べるようになりました。
全国大会出場は、思いもよらないお話でしたが、目標があった方が上達もできると思い、決めました。手順を覚え、何分内にきものを着て、次に帯を仕上げて…と練習をし、どうにか時間内にできるようになり、大会当日を迎えました。
大会では全国から何百人と集まり、規模の大きさに驚きました。また、きれいに髪を結い上げて、補正の仕方も様々で、色とりどりのきものも見られ、とても華やかな世界だなと思いました。
舞台上で着付けをしていた時は、自分の事だけで精一杯で周りを見る余裕がありませんでしたが、自分の出番が済み、客席から舞台を見た時、自分が立っていた舞台がいかに過酷な世界だったのか知ることができたと思いました。何回も出場を重ね、繰り返し練習をして優勝を勝ち取り、涙する姿に、ただただきものを着るという行為ではなく、尚美流の美しい所作で美しくきものを着るという芸を習得しなければならないということが分かった気がしました。
まだ、自分は尚美流がどのようなものなのか理解していません。これから、先生に少しずつ教わり、美しくきものを着られるようになりたいと思います。
広島県・広島東支部 岩崎 縁さん
十代の頃からきものへの憧れがあり、きものを着て出かけられる大人になれたら…と密かな想いはありましたが、あくまで憧れ。『手の届かない世界』と思っていました。ですが、地元の友人が尚美流で着付けを習い、やがて講師となり、私ときものの世界はぐんと近づいたのです。昨年、着せ付け振袖相生結びのモデルとして全国大会に参加させていただき、やっぱりきものは素敵だな…という想いは強まり…数カ月後、いよいよ私もきもの世界へ一歩を踏み出しました。
予選会では仕上がりは制限時間のギリギリ!全国大会は舞台が大きすぎると不安ばかりでしたが、支部長にしっかりと基礎を教えていただき、講師の先生方に励まされ、教室の皆さんや母の応援に支えられて、この舞台にまた参加することができました。未熟な私が選手としては初めての全国大会で、二回戦まで進むことができたことは大きく、充実した時間でした。皆様に感謝をし、これからもきものを楽しんでいけたらと思います。
広島県・広島中央支部 畑 豊美さん
きものを自分で着たいと思い続けて数十年、遊びで行った山口市の呉服店で細帯を買った時、店の人が入れてくださった「ゆかたを着よう」の小冊子の裏に尚美流の名を初めてみました。
引かれるように広島の教室を探し広島中央支部に入らせて頂きました。
先生方に付いて着付け、着せ付けを習い何事も経験と度胸、広島中央支部予選会に三度出させて頂き、それから背中を押されてこの度初めて全国大会に出させて頂きました。
大会の流れ、出場者の手順・行動等話だけ聞いて会場に着き選手控室に行き準備です。
競技が始まり夢のような舞台で大丈夫かなと心細さも見え隠れ、いつもと同じように、それだけを思い続けモデルの方の心の支えもあり、着せ付け之部を進みました。翌日は訪問着之部、着せ付けおしゃれ着之部共に優秀賞を頂くことが出来ました。
これからの励みとなりました。きものの着付け、着せ付けの奥の深さを知ることができ、夢のような世界でしたが、これすべて日頃の精進の賜物なんだと思いました。
参加させていただき、ありがとうございました。
北海道・札幌中央支部 山下 雅子さん
着付けを習う事に、一歩勇気を踏み出せないで母に相談。「やってごらん」と優しく背を押されました。習いたての頃、教室が終わる都度実家に行き、報告と練習がてら着付けを見せて、きものの楽しさを感じてました。
ある時、全国大会の話をすると、応援するよと言ってくれた母。当時は出場できる実力もその気もなかった私ですが、着付を始めて十年位経つと、全国大会に出場してみようかという気持に変っていきました。
そして、今回初めての参加。優勝で名前を呼ばれた時は、我が耳を疑い、信じられない気持ちで、ボー然としていました。
ここまでこられた事、先生と講師の方々のご指導に感謝。そして、学生の時の様に着付けに打ち込めた仲間と環境に感謝。 見守って協力してくれた夫に感謝。
今は亡き母に優勝の報告ができました。